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zoom RSS 豊臣大坂城天守こだわりポイント

<<   作成日時 : 2015/12/10 17:32   >>

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ようやく完成した豊臣大坂城天守。
今回からは、当天守フルスクラッチに当たってのこだわりポイントあれこれをご紹介。

こだわりポイントその1・天正創建期と改装後、異なる2形態で立体化
 このブログを始めた当初からお話してきたように、今回の豊臣大坂城天守フルスクラッチ、天正創建期の姿と、その後の改装による「大坂冬の陣図屏風」に描かれた姿、という異なる2形態をパーツ差し替えで立体化することに。
 天正創建期のそれは、東面と北面を帯曲輪に囲まれた天守台から立ち上がる姿。これは中の段曲輪や山里曲輪からだと十間・・じゃない10メートルを越える高石垣の際に五層の天守建築を建ち上げることへの強度的不安から、セットバックさせたプランということでしょう。
 一方の 「大坂冬の陣図屏風」形態。これは、東と北の日当たりもあまり良くない天守曲輪の、五層の屋根から伝わり落ちる雨水や湿気への対応という意味や、何より山里曲輪などから見上げた時の天守のボリューム感のアップのような理由から天守曲輪全体を屋根で覆ったということではないか、と、まあ僕の勝手な想定ですが。
  「大坂冬の陣図屏風」などで見ると、その屋根は天守曲輪の北側だけを覆った片流れのようにも見えますが、しかし東面と北面でL字型を形成する天守曲輪の北側だけを屋根で覆うというのはあまり意味がないし、技術的にもそれほど変わらないでしょうから、天守曲輪全体を屋根で覆う姿を想定しました。(フ○セットのペーパークラフトは北面だけの片流れプランですけど・・・個人的には???な感じです)
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スクラッチに着手する前に手書きで書き起こした立面図・・・なつかしい!
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これが屋根の差し替えパーツ、手前が改装後バージョンに組み込むパーツですが、いやあ結構デカイです。

こだわりポイントその2・破風の八双飾り金具の有無
 屋根の形状だけでなく、天正創建期と改装後では、破風の飾り金具の有無なども異なっていたという想定です。安土城も含め、色々な先生方の大坂城や聚楽第の復元案を見ると、破風には当然のように金色煌びやかな八双金具がはめ込まれているのですが、僕はやっぱりこの時代の建物を描いた屏風絵等の絵画資料に、そのような装飾金具を描いた類例がまったくないという事実を重視したいと思います・特に気になったのが、16世紀後半成立の永徳筆・上杉本洛中洛外図と聚楽第図屏風。上杉本洛中洛外図では祇園祭の山車の装飾、聚楽第図屏風は天守を始めとする様々な建物の破風周辺をつぶさに見たのですが・・・ 聚楽第天守など、最上階の黒漆で枠どられた扉の金具まで描きこまれ、破風の懸魚も天守と他の櫓では蕪と梅鉢の描き分けをするなどの細かさなのに、八双金具はどこにも見当たらない。この屏風の絵師の細かな描きこみを信じて、聚楽第には後世の人が想像するような八双金具の破風飾りはなかった、当然それより前に創建の天正期大坂城天守にもそれはなかった、というのが僕の考えです。
ということで、2バージョン差し替え用の破風飾りパーツ。
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上が天正期の破風飾り。黒漆塗りをベースに、六葉金具だけ金色にした渋目で重厚な破風。
下は煌びやかな八双金具に飾られたおなじみの破風。まあ、大坂城らしいといえば、当然こちらなんですが、天正期成立の望楼型天守のリアリティを求めるなら、上の破風かな。

こだわりポイントその3・本丸図に描かれた天守平面に忠実に立体化するということ
 僕も今までに、豊臣大坂城の天守を再現した模型はあれこれ目にしてきましたが、(株)さ○けいさんが製作された1/130サイズの模型も、フ○セットのペーパークラフトも、すべての角が直角になるきっちりした矩形平面で再現されています。しかし・・・
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今に伝わる豊臣大坂城本丸図の天守部分。東辺が斜めになるいわゆる片菱矩形になっています。
今回はあくまで、この歪な平面にこだわった作例としました。
何もこんな変な平面で再現しなくても、と言われるかもしれませんが、この時代の望楼型天守のリアリティって、実はこの台形平面にあると僕は考えています。安土城は極端としても、岡山城、犬山城、そしてあの姫路城でさえ、一階平面はいずれかの辺が斜めになった台形、もしくは片菱矩形になっていて、その一階平面の歪みを解消しながら矩形平面の上階に繋げるのに大入母屋屋根が機能しているのです。歪な一階平面と大入母屋屋根は切り離せない、それが望楼型天守の一番の特徴、ということにこだわりたかったのです。 

ということで、完成した天守を真上から撮ったショットをご覧いただきます。
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いやあ、ごちゃごちゃ、こだわりポイントを文字で見せられてもつまんないですよね。
ということで先ずは天正創建期形態ご覧いただきます。
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全体に黒が強調された重厚な感じで、僕がイメージする初期望楼型天守はまさにこれなんです。

で、次は改装後、「大坂冬の陣図屏風」に描かれた天守形態
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やっぱり大坂城天守、といえばこのイメージなんですよね。黒と金。
全体のボリューム感も、まさに天下人の天守。

ということで、今回はここまで、次回も「こだわりポイントあれこれ」が続きます。上の最後の画像の下の方に写っている謎のパーツ(↓)これの正体も明らかに?
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